2022年10月2日日曜日

主がなさるのでなければ

 アメイジング・グレイスは、世界中で最もよく歌われているゴスペルの1つです。その一節に「危険をも罠をも避け得たるは、恵みのみわざと言うほかなし」という詩があり、まったくもってその通りだと思います。

 子供たちが小さいとき、夏に一泊二日のプチ旅行に行きました。温泉が売りの保養施設で、サボテンをはじめ観葉植物が生い茂っていました。そして、その先には、室内プールが備えられていたのです。

 温泉に浸かった後、皆で部屋に帰りました。すると子供たちがせがむのです。プールで遊びたい。私が妹をみるから、お願いだから行かせて頂戴、そう長女が言うので、夫が2人を連れてプールに行きました。

 大喜びでプールに来た2人です。連れて来た夫は、すぐに部屋に帰っても良かったのですが、何気なくプールサイドに腰を下ろすと、「ちゃぽん」という小さな音を捉えました。見渡すと次女の姿が見えません。急いでプールに駆け寄ると、心配した通り彼女が両手を上げ静かに底に沈んでいくところでした。すぐに、彼女の手を取り、引き上げると、大泣きをして無事生還を果たしました。

 よく無事でいられたものです。もし夫が、すぐに部屋に帰ってしまったら、プールサイドであの小さな音に気付かなかったら、彼女は溺れて命が失われていたところでした。私が面倒を見るからと言っていた長女は、すでに波乗りの遊具に夢中になっていて、全く頼りになりません。本当に何という不幸から私たちは守られたことでしょう。こんなことで娘の命を失ったら、一生悔いと自責の中で生きなければなりません。

 詩篇127篇に、このような詩があります。「主が家を建てるのでなければ、建てる者の働きはむなしい。主が町を守るのでなければ、守る者の見張りはむなしい。あなたがたが早く起きるのも、おそく休むのも、辛苦の糧を食べるのも、それはむなしい。主はその愛する者には、眠っている間に、このように備えてくださる」(12節)

 ここから学ぶことは、全てにおいて神の守りがあるということです。たとい私が家を建てても、主がそれをご自身の計画として認め、それを祝福として成し遂げてくださらなければ、それはむなしいのです。全て人の上に置かれている働きも、神の手がそこにないなら、むなしさを刈り取るばかりです。祝福は神から来ます。そして神は私たちが眠っている間にも、私たちの最善のために働いてくださっているのです。

 アメイジング・グレイスの作者が回想する神の守りを、私もまたこのように受けました。危険も罠も避け得たのは、まさしく神がそうしてくださったからです。まことに神は、私たちが眠っている間でさえも働いて、私たちに祝福と最善を注いでいてくださっています。それは驚くばかりの恵みです。あなたもまた神を信じ、その人生を神と共に歩んで参りましょう。

MIKOE NEWSから転載」 2022年10月2日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/ 

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