2022年10月8日土曜日

産みの苦しみの初め

 かれこれ3年になるでしょうか。コロナウイルスは地球をすっかり変えてしまいました。世界的な大流行となり、多くの人が命を失いました。またその流れの中で、ロシアはウクライナに宣戦布告し、戦争を始めました。大方の予想に反してロシアは苦戦し、泥沼の戦いとなっています。確かにこの23年で世界は大きく終末の様相を帯びてきました。多くの方が、これからの行く末を思い、不安にかられているように思います。

 イエスさまの時代もまた、今より2000年も昔であるにもかかわらず、既に終末論が語られていたようです。お弟子たちがエルサレム神殿に目を見とれていると、イエスさまは、おもむろに「ここでは、石がくずされずに、積まれたまま残ることは決してありません」とお語りになられました。それを聞いた弟子たちは驚き恐れ、ひそかにイエスさまに質問しました。「お話しください。いつ、そういうことが起こるのでしょう。また、それがみな実現するようなときには、どんな前兆があるのでしょう

 イエスさまは、その前兆の1つとしてまず「人に惑わされないように気をつけなさい」(マタイの福音書244節)と語られました。終わりの時代の前兆は、まず偽キリストの出現にあるのです。イエスさまは「わたしの名を名のる者が大ぜい現れ、『私こそキリストだ』と言って、多くの人を惑わすでしょう」と語られました。その通り、世に多くの偽キリストが出ていることは皆の知るところです。

 次いで、6節では「また、戦争のことや戦争のうわさを聞くでしょうが、気をつけて、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません」と書かれています。これもまた今の時代を表しているように思います。すでに戦争の火種は地球上のあちこちにありますし、ロシアとウクライナの戦争はまさにこのことばの成就です。いつ世界を巻き込む大戦争が始まってもおかしくはありません。けれども、浮足立つことのないようにと、聖書は語っています。実際、終わりが来るのはまだ先です。そう簡単にはその日は来ません。

 更に78節もまた世に起こる兆候を表しています。「民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々にききんと地震が起こります。しかし、そのようなことはみな、産みの苦しみの初めなのです」と書かれています。これもまた、既に起こってきています。

 4つ目の兆候は、聖徒たちへの迫害です。「わたしの名のために、あなたがたはすべての国の人々に憎まれます」(9節)と予告されており、「にせ預言者が多く起こって、多くの人々を惑わし」(11節)、「不法がはびこるので、多くの人たちの愛は冷たくなります」(12節)ということが書かれています。

 これら聖書のことばは、必ず文字通りに成就します。そして、これらはすべて主イエスの再臨が近いことを示しています。14節には「この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます」と書かれています。逆に言えば、これらのことが過ぎ去らなければ、終わりの日は来ません。

 今は、そこに至る産みの苦しみの「初め」です。生まれいづるための陣痛が始まっています。これからこそ本番です。主の道を備え、目を覚まして再臨に備えましょう。 

MIKOE NEWSから転載」 2022年10月8日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

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