2022年1月18日火曜日

試みられたアブラハム

 アブラムが99歳になった時、主はアブラムに現れ契約を立てられました。彼の子孫をおびただしくふやし彼を多くの国民の父とすること、カナンの全土を彼と彼の子孫に永遠の所有として与えるということで、神はアブラムをアブラハムという名に変え、これをもって新しい出発とされました。

 100歳になった時、前もって告げられていた通りにアブラハムと妻サラとの間に嫡男イサクが生まれました。彼にはサラの女奴隷ハガルとの間にイシュマエルという子がいましたが、神はイサクから出る者が、あなたの子孫と呼ばれると言われたのです。イサクはアブラハムの契約を受け継ぐ約束の子孫です。彼がいかに重要な人物であるか伺い知れるでしょう。

 これらの出来事の後、神はアブラハムを試みに会わせられました。神は、アブラハムに「あなたの子、あなたの愛しているひとり子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。そしてわたしがあなたに示す一つの山の上で、全焼のいけにえとしてイサクをわたしにささげなさい」と語られたのです。

 全焼のいけにえは献身を意味しています。神になだめの香りをささげるため、牛または羊を全部焼くもので、神はそれをイサクで行いなさいと言われたのです。イサクが死んでしまったら、神の約束を継承する者がなくなってしまいます。どうなるのでしょう。

 しかし、アブラハムは神のことばに従順でした。これを聞くと、翌朝早くただちにイサクと伴の者2人を連れ、告げられた場所へ出掛けました。そして3日目、その場所が見えてきました。アブラハムは伴の者を残し、全焼のいけにえのたきぎをイサクに負わせ、自分は火と刀を手に取り進んでいきました。

 途中イサクは、「お父さん。(中略)火とたきぎはありますが、全焼のいけにえのための羊は、どこにあるのですか」と言いました。アブラハムは「イサク。神ご自身が全焼のいけにえの羊を備えてくださるのだ」と答えました。ほどなく二人は到着し、アブラハムは祭壇を築き、たきぎを並べイサクを縛りその上に置きました。そして、刀を取ってイサクをほふろうとしました。

 その時、主の使いが天から彼を呼び言いました。「あなたの手を、その子に下してはならない。(中略)今、わたしは、あなたが神を恐れることがよくわかった。あなたは、自分の子、自分のひとり子さえ惜しまないでわたしにささげた」また言います。「あなたが、このことをなし、あなたのひとり子を惜しまなかったから、わたしは確かにあなたを大いに祝福しよう。(中略)あなたが私の声に聞き従ったからである」

 アブラハムは、この件で彼が神を恐れるかどうかを探られまた試されました。イサクは約束の子です。イサクが死んでしまうと神の約束もそこで終わります。でも、信仰の父アブラハムは、そうとは考えませんでした。彼は、「神には人を死者の中からよみがえらせることもできる」と考えた(へブル人への手紙1119節)のです。アブラハムは神を恐れ、よみがえりさえも信じていました。そして、事実その信仰はイサクを取り戻しました。

 神は私たちの心を見られます。また、心にあるものが明らかにされるために、あえて試みの中に捨て置かれることがあります。けれどもこれはアブラハムひとりに限ったことではなく、私たちもまた、同様です。しかし、神は、あなたが従えるよう必ず助けてくださいます。こういう訳で神を恐れ、また、神に信頼しましょう。 

MIKOE NEWSから転載」 2022年1月18日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

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