2021年11月21日日曜日

時代 

 教会の修養会の帰りに、芥川賞作家の重兼芳子先生に渋谷の大学まで車で送っていただいたことがあります。小説家は憧れの職業であったので、どうすれば小説家になれるのか聞いてみました。すると、意外な答えが返ってきました。

 時代が変わったからだ、というのです。昔は作家の弟子に入ったりした、ごく限られた人しか小説家になる道がなかったけれど、今は誰でもやろうと思えばできる。音楽も昔は一部の人しかできなかった職業だったけれども、今は誰でもできるようになっている、それと同じことなのよと話してくださいました。

 それから、三十数年、さらに世は大きく変化して行きました。特筆すべきは、ネットを通しての働きです。世は、情報社会になりました。テレビ局など一部の人しか扱うことができなかったメディアの働きですが、今ではスマホや端末を用いて、誰でも瞬時に情報を世界中に発信することができます。「YouTuber」や「ブロガー」として収入を得て、暮らして行ける時代なのです。

 とはいえ、良いことばかりではありません。情報は生き物で、それを掌握するものは巨大な力を持つからです。一見、言論の自由を得たように見えますが、実は反面、強い管理のうちにあり、いともたやすく情報統制がなされる時代となっています。

 そして世界は今、民族や国境の垣根を超えて、ひとつの政府になろうと、産みの苦しみの始まりを迎えています。このことに関しては、聖書はこと細かに述べています。そして、この世界政府の頂点に立つ人物こそ、まさに反キリストであると言われています。反キリストは情報を掌握し、心の赴くままに曲がった情報を流し、民心を掌握します。彼は人気者となり、終には自分を神だと宣言します。そして、真に神に聞き従っているクリスチャンを憎み、迫害します。

 今回、コロナウイルスの世界的な大流行が起こりましたが、これは私たちを眠りから覚ます神の手となりました。コロナ禍は象徴的な出来事です。コロナは国境を越え拡がりました。これを時として、時代が変わったのです。顧みればお金も電子マネーにうって代わろうとしていますし、マイナンバー制への移行が世界的に推し進められています。体内にチップを埋め込むことはもう現実のこととなっています。反キリストは、いよいよ表舞台に出て来るでしょう。時は、終末を指し示しています。

 こういう訳で、時代に飲み込まれないよう、しっかりと神に目を向け、目を覚ましていましょう。神を避け所としなければ、乗り越えられない困難がこれから次々に起こってきます。しかし間もなく再び主が来られます。主は王として来られ、私たちを永遠の住まいに、天国に導いて下さいます。こういう訳で、私たちは主がいつ来られてもいいように、日々救いの達成につとめましょう。

 「この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます」(マタイの福音書2414節) 

 「MIKOE NEWSから転載」 2021年11月21日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

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