2023年1月21日土曜日

天国への行き方

 私の母方の祖父は、心配性であり慎重で、とても細やかな神経の持ち主でした。信心もあつく、施しに励み、毎月の寺社参りを欠かすことがありませんでした。祖父ならきっと、死んでも天国に行くことができるのではないか、と私は思いましたし、本人もそう思っていたと思います。

 ところが、最晩年、病院に入院していた祖父を見舞った時、祖父は弱っていて、何かにおびえた様子を見せました。長年、祖父は信心しましたが、救われたかといえばそうでもなく、ここにきてこれから行こうとする天国への確信が持てない様子でした。いざ死を前にして、誰かが天国への行き方を教える必要がありましたが、そのような人がいなかったのです。

 しかし、そのころ既に私はクリスチャンでしたので、すがるような祖父のまなざしに、救われるべきたましいがここにあるのを認めることができました。私は幼い孫でしたが、祖父は真剣でした。両手を合わせ寺社で祈る形をして見せ、次いでキリスト教式に手を組んで祈る形を作り、これからはこれで行くと示してくれました。そして、これでいいんだね、と目配せして私に同意を求めてきました。祖父は救われました。イエス・キリストを信じ、ようやく天国に行く備えができたのです。

 祖父を救ったのは、長年信頼を置いていたお金ではありませんでした。むしろお金で買えないものです。拝んでいた偶像でもなく、信仰心でもなく、善い行いでもありません。今までより頼んでいたものは、死を前にした時、全く無力だったのです。また、宗教数多しといっても、救いを語り救いを約束する宗教はキリスト教を除いて他にはありません。仏教には天国に当たるものとして「涅槃(ねはん)」があるようですが、無条件で入れるものではないようです。ましてや、永遠のいのちが与えられるなど、逆立ちしてもできっこありません。

 天国に入るにはただ一つ、イエスさまを信じていることが必要です。というのも、私たちは生まれながらの罪人(つみびと)であり、罪の行きつく先である「死」に支配されているからです。言うまでもなく、罪や死を持ったまま永遠の天国に入ることはできません。神が下さる永遠のいのちに関して、私たちは長年望みのない者であったのです。ですから神は、定められた時に御子イエスを世に遣わし、イエスさまは私たちのすべての罪を負って十字架で死なれました。そして、3日目によみがえられ、ご自分の肉によってただ一度、完全な贖(あがな)いを成し遂げられました。こうして、御子を信じる者は誰でも天の御国に行くことができるようになり、神は、イエス・キリストを通して、私たちに永遠のいのちを与えてくださいました。

 それ故、あなたも、御子イエスを信じましょう。イエス・キリストの存在を信じるのではありません。イエスが、あなたのために成し遂げてくださった十字架の救いを信じるのです。他の重荷は一切ありません。神の前に自分の義を立てることができる人は一人もいません。天の御国に入るのは神の義によるのです。恵みによって与えられたこの十字架の福音を信じるなら、この時にも私たちは、死からいのちに移っているのです。

MIKOE NEWSから転載」 2023年1月21日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

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