2023年10月12日木曜日

産まれいずる悩み

 2023108日、イスラエルは、一方的にイスラエルに宣戦布告をし攻撃してきたパレスチナのハマスに対し、正式に宣戦布告を表明しました。これによって、「第5次中東戦争」が始まりました。先のことは分かりません。しかし、状況によっては世界を巻き込み、核兵器使用を念頭に置いた、厳しいものに発展しかねません。

 前日の7日、ハマスの宣戦布告をエックスで知りました。その時、娘としみじみこれからのことを語り合いました。「お金も無駄。備蓄も無駄」。戦争を回避するために努力したものの、結局は全面戦争になってしまったことに、例えようのない空しさを覚えました。いのちを的(まと)とする、それが戦争というものです。双方に死者が出、町はがれきの山になりました。本当に頼りになるのはいったい何なのか。平和はどこにあるのか。今や、世界全体がその答えを見い出そうとしています。

 この戦争の政治的解決は、恐らく中東包括和平の締結になると言われています。しかし、これによって平和が来ると思いきや、聖書から読むと、むしろここからキリストの再臨を迎える7年間の患難時代が始まるのです。中東包括和平を取りまとめるリーダーは反キリストと言われており、それに協力する偽キリストも遠からず現れます。戦争は破壊を生むばかりで、死者・犠牲者は増える一方。何とか止めたいと思っても、既にさいは投げられてしまいました。

 聖書には世の終わりについてさまざまな記述があります。ヨハネの黙示録や預言書などです。マタイの福音書24章も、小黙示録とも呼ばれ、世の終わりの前兆を教えてほしいという弟子たちにイエスさまが解き明かされたものです。「人に惑わされないように気をつけなさい。私の名を名のる者が大ぜい現れ、『私こそキリストだ』と言って、多くの人を惑わすでしょう。また、戦争のことや、戦争のうわさを聞くでしょうが、気をつけて、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません。民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々にききんと地震が起こります。しかし、そのようなことはみな、産みの苦しみの初めなのです」(48節)

 今、世界中で起こっている戦争や災害は、この「産みの苦しみの初め」ではないかと言われています。産みとは、おそらく主の再臨、そしてその後に来る「千年王国」であると思います。一口に産むといっても、人間を例にとっても、長い経過をたどります。受精し母の胎の中で約9カ月。陣痛が始まって10数時間。30分に1回であった陣痛は規則正しく1分置きになり、激しさはクライマックスを迎えます。そして産声とともに新しい命が誕生するのです。

 このように、今、世界は「産みの苦しみの初め」にあるのです。再臨の兆候は至る所に現れています。戦争一つとっても、既にロシアとウクライナでは戦争が始まっていますし、台湾有事の懸念も気を抜けません。ハマスとイスラエルの戦争もまた、聖書に書かれていることを越えてはいません。イエスさまは、「戦争のことや戦争のうわさを聞くがあわてないようにしなさい。これらは必ず起こるが、終わりが来たのではありません」。そう語られたのです。

 終わりに関して、その日その時は、父なる神さまだけが知っておられます(36節)。そして本当に恐れなければならないのはこの、世の終わりの日なのです。再臨に至る産みの苦しみは既に始まっています。聖書にはこう書かれています。「まことに、あなたがたに告げます。これらのことが全部起こってしまうまでは、この時代は過ぎ去りません。この天地は滅び去ります。しかし、わたしのことばは決して滅びることがありません」(3435節)

 私たちは、終わりの時代に生きるクリスチャンです。再臨の約束が果たされるのは近いと思い、それを信じています。ただ、聖書に書かれているように終わりはすぐには来ないことも知っておいてください。それゆえ祈りましょう。いつ主が来られても良いように備えましょう。祈りは強力な武器で、神の手を動かします。1日でも早い戦争終結を祈り、王として来られるイエスさまを待ち望みましょう。 

MIKOE NEWSから転載」 2023年10月12日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

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