2022年9月18日日曜日

トンネル

 先日、友人から連絡がありました。さまざまな問題が起こって、今は出口の見えない長いトンネルに入ったように感じているというものです。心配しました。しかし、友人はクリスチャンなので、こういう場合どう対応すればよいのかをよく知っています。ここから脱出できるように神さまにお祈りしています、という一文が添えられていました。

 トンネルですが、日本は島国で平地の部分は少ないので、新しく道を作るにあたっては、どうしても山寄りになってしまいます。山が道をふさいでいたら、その山のどてっぱらにトンネルを掘り、豪快に道を作り進んできました。高速道路や新幹線はトンネルに次ぐトンネルの中を行き、それによって私たちの生活や生き方は大きく変化しました。

 今まで体験した中で、一番長かったトンネルは、青函トンネルです。列車で約40分。しかも海底トンネルです。明かりを消すと真っ暗で何の景色も見えません。トンネルが崩れて、海の水が入ってくるのではないかという恐れが沸き上がり、地上に出るまで生きた心地がしませんでした。

 トンネルの中は殺風景です。コンクリートによって、すべて均一に仕上げられていますから、いくらスピードを出しても目にする景色は変わりませんし、行けども行けども出口が見えません。そんな状態になります。ですから、私の友人が出口の見えない長いトンネルに入ったという表現を使ったのは、あながち外れてはいないのです。

 トンネルとは、A地点からB地点までを結ぶ最短距離です。道は大回りしたり、真っすぐでなかったりするので何かとロスを生じます。ですから、最も早く、またダイレクトに目的地に着くためにトンネルが用いられます。神さまがあなたをこうしたいと思う姿へ、最短距離であずからせるために、トンネルがあるのです。

 トンネルでは光も入らず、出口も見えず、周りには壁しか見えないので、不安になったり恐れを生じます。しかし、進んでいくうちに次第に出口も見えるようになり、ついにトンネルを抜ける時が来ます。そしてその時、自分が最短距離でその困難の道を通過したことを知り、驚くのです。それは、神のご愛であり、ご栄光であるのです。

 コリント人への手紙第一1013節にはこのように書かれています。「あなたがたの会った試練はみな人の知らないものではありません。神は真実な方ですから、あなたがたを、耐えられないほどの試練に会わせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えてくださいます」

 神のみ前にも試練がありますが、必ず脱出の道が用意されています。トンネルもまた脱出の道の1つです。そこにあるのは、神の愛であり、神の最善が私たちに働いています。トンネルを通る最中は、前も見えず、後ろに引き返すこともできず、つらくて胸が痛みます。しかし、後から振り返ってみると、確かにそれは最短距離であって、神の最善がなされたことに気が付きます。

 信仰に立ちましょう。神はあなたを愛し、あなたに幸いを図っておられます。必ず、問題は解決されます。イエス・キリストを信じましょう。

MIKOE NEWSから転載」 2022年9月18日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

0 件のコメント:

コメントを投稿