2015年6月27日土曜日

エリコ
 初めてイスラエルを訪れた時、エリコに行き、そこで私は、発掘途中にあるエリコの城壁跡を見学しました。レンガや石のようなものがぎっしり積み上がり、柱のようになっていました。よほど大きい物なのでしょう。全容を見るにはまだまだ時間がかかりそうでした。
 旧約時代、神さまは、このエリコを含むカナンの地をイスラエルに下さると約束されました。時のリーダーはヨシュアです。彼は、カナンの地をイスラエルに受け継がせるという使命を受けていました。ですからヨシュアは、彼なりの攻略方法を思案したに違いありません。しかし、エリコを攻略するにあたって神は、不思議な方法をヨシュアに語られたのです。
 それは、エリコの城壁の周りを黙って回りなさいというものでした。ヨシュアは祭司たちを呼び寄せ、言いました。「契約の箱をかつぎなさい。七人の祭司たちが、七つの雄羊の角笛を持って、主の箱の前を行かなければならない」(ヨシュア記6章6節)。それに従って一行は、1日1回、無言で町の周りを回り、6日間そうしました。そして7日目になると、その日は7回町を回り、祭司たちが角笛を吹いたところ、ヨシュアは民に言いました。「ときの声をあげなさい」。そこで民が大声でときの声をあげると、難攻不落の城壁が崩れ落ちました。民は真っすぐに町へと上がって行き、こうして難なくエリコを攻め取りました。
 古今東西このような戦いは他に類を見ないでしょう。後日、エリコの城壁が倒れたのは、城壁の土台に何かがえぐったような跡があることが分かりました。それは、神の指だと言われています。エリコの戦いはまさに神の戦いでした。神を恐れ、神に聞き従いましょう。 (イスラエル北野)

み声新聞2015年6月28日号(第838号)より転載—

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