300人の戦争
戦争といえば、千人・万人の人々の戦いを思い浮かべるのが通常でしょう。ところが、神は驚くような勝利をわずか300人でもたらせたという実話があります。
イスラエルが主に聞き従わなかったゆえ、主は7年の間ミデヤン人やアマレクがイスラエルを荒らして戦陣を敷いたので、イスラエルは国力が落ち、イスラエルの民は、主に叫び求めました。
そこで、士師(さばきつかさ)として起こされたのは、ヨアシュの子ギデオンです。彼は、ミデヤン人から逃れて、酒(さか)ぶねの中で小麦を打っていました。私たちと同様、ミデヤン人を恐れていたからです。そこに主の使いが現れて「勇士よ。主があなたといっしょにおられる」と言いました。ギデオンは、「ああ。主よ。もし主が私たちといっしょにおられるなら、なぜこれらのことがみな、私たちに起こったのでしょうか。私たちの先祖たちが、『主は私たちをエジプトから上らせたではないか』と言って、私たちに話したあの驚くべきみわざはみな、どこにありますか」(士師記6章、7章参照)
主は次のように言ってくださいました。「あなたのその力で行き、イスラエルをミデヤン人の手から救え。わたしがあなたを遣わすのではないか」。ギデオンの分団はマナセのうちでもっとも弱く、しかも私ギデオンはその中でも一番若いのです。それでも主はギデオンにねんごろに語ってくださいました。「わたしはあなたといっしょにいる。だからあなたはひとりを打ち殺すようにミデヤン人を打ち殺そう」
ギデオンは、神が彼を用いてなされようとしていることに一つ一つ祈りの確認を取り、いよいよ戦いが始まろうとしてきました。彼といっしょにいた民はみな、朝早くハロデの泉のそばに陣を敷きました。しかし、そこで、主は驚くようなことを語られました。「あなたといっしょにいる民は多すぎるから、わたしはミデヤン人を彼らの手に渡さない。イスラエルが『自分の手で自分を救った』と言って、わたしに向かって誇るといけないから。」
そこで、民に聞こえるよう「恐れ、おののく者はみな帰りなさい。ギルアデ山から離れなさい」と言うと2万2千人が帰っていき、1万人が残りました。敵であるミデヤン人の軍隊は13万5千人です。1万人で勝つ戦いではありません。
ところが、主は「民は、まだ多すぎる」と語られたのです。「彼らを連れて水のところに下って行け。そこで試そう。私が『この者はあなたといっしょに行かなければならない』というなら、その者は行かなければならない。『いっしょに行ってはならない』と言う者はだれも、行ってはならない。そこで、犬がなめるように舌で水をなめる者、ひざをついて飲む者も別にせよ、と主は語り「手で水をなめた三百人で、わたしはあなたがたを救い、ミデヤン人をあなたの手に渡す」と約束されました。
300人対13万5千人の戦いです。1人につき450倍の戦いです。これを勝利に導くなんて、全能なる生ける神以外にはありません。ギデオンは300人を三つに分け、全員に角笛とからつぼを持たせ、つぼの中にたいまつを入れさせました。そして、夜番の交替時、彼らは角笛を吹き鳴らして、つぼを打ち砕き「主の剣、ギデオンの剣だ。」と叫び持ち場に着いたので、ミデヤン人はみな大声をあげて逃げました。その間、主は陣営の全面にわたって同士討ちが起こるようにされ、圧倒的な主の勝利を見たのです。そしてそれは、すべて神に聞き従うことから来たのです。
能力? 要りません。体力? 普通で大丈夫。お金? 戦闘中では役に立ちません。優れた頭脳、それは神のために用いましょう。神がともにおられるなら、300人が13万5千人を打ち破るので、あなたの問題も同様に、神による希望と解決があります。
MIKOE NEWSから転載」 2024年11月28日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/