2022年6月11日土曜日

奇跡が動くとき

 神さまのなされることは、人の思いを遥かに超えています。聖書にはいくつもの奇跡が記録されています。それらを1つずつ見ていくと、奇跡を生む土台が往々にして患難、困難にあること、望みえない状況の中から信仰を用いて奇跡を得たことなどがうかがい知れます。

 聖書全編を通して、最も大きな奇跡に挙げられるのは、出エジプトでしょう。神はモーセとアロン立て、イスラエルの民をエジプトからカナンの地へと導き出そうとされました。実に10回にわたって、モーセはパロの前に立ち、イスラエルの民を行かせるように告げました。しかし、かたくなにされたパロは、これを受け入れる訳はなく、その度にわざわいがエジプトに下りました。   

 ついに10度目、主がエジプトの地のすべての初子、パロの子をはじめ捕虜の子や家畜に至るまですべての初子を打たれると、いよいよイスラエルは、急き立てられて追い出されるようにしてエジプトを出ました。

 こうして、民は出て行き、神は、雲の柱火の柱にあって民を導き、昼も夜も進んで行きました。ところがある時、主はモーセに、引き返して海辺に宿営するよう告げられました。そこは後ろが海なので退路がなく、戦いには不利な場所でした。案の定、それを見たパロは、荒野は彼らを閉じ込めたと言い、心を変えて全軍勢を率いて彼らを追跡したのです。    

 イスラエルが見てみると、なんとパロと軍勢が迫っていました。逃げようにも先は海です。絶体絶命の状況に陥りました。民もモーセも神に叫びました。神に従ってきたのに何だ、この状況は。エジプトにいた方が良かった。こんな泣き言まで出てきました。しかし、神は前進するよう告げられたのです。モーセの杖を上げ、手を差し伸ばし、海を分けてイスラエルが海の真中の乾いた地を進み行くようにせよと語られたのです。   

 その通り、モーセが手を伸ばすと、一晩中強い東風が吹き、海を退かせ水はイスラエルのために右と左で壁となりました。イスラエルはこの海の真中のかわいた地を進んでいきました。奇跡が起こったのです。エジプト人は追いかけて来てあとに続きましたが、主は陣営をかき乱され、戦車の車輪をはずして進むのを困難にされました。戦っておられるのは主だと気付いたエジプト人は逃れようとしました。けれども、主はモーセに、手を差し伸べ水が戻るようにせよ、と命じられました。水は元に戻り、パロの全軍勢の戦車と騎兵たちを覆い、残された者はひとりもいなくなりました。こうして神は約束を成就され、ご栄光を現わされました。試練の背後に、壮大な神さまの計画があったのです。    

 神に従っているにもかかわらず、なお絶体絶命の困難に陥るということはしばしば許されます。人間的には最後の望みも絶たれたような状況に置かれ、待たされることがあります。けれども奇跡はそこから始まります。ラザロは死んで4日もたったあと、望みえないところから復活を遂げました。シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴは、炉に投げ入れられた後に、助けを得ました。両者とももっと早くに救い出してもらえたら、と思いますがそれは人の考えで、神はご栄光を現わす時とタイミングをご存じです。可能性が尽きたその先から、あえて始まる神の大いなる業があるのです。

 私たちの時間では遅いと思われる時であっても、それが神さまの時であることは多いです。よく、ゼロからのスタートと言います。けれども、神さまのご栄光の現れは、ゼロどころかマイナスからスタートすることも珍しくありません。人間的に望みが全くなくなる時、その時こそ、神の奇跡の手が動きます。

 あなたも真の神イエス・キリストを信じ、あなたの人生の上で現わされる神の奇跡を体験してください。あの紅海すら割れたのです。神さまは、どのようなことでもおできになります。神を恐れ、奇跡のみわざに与かりましょう。

MIKOE NEWSから転載」 2022年6月11日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/   

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