2023年9月6日水曜日

見分け

  幼稚園児の頃、祖父が新聞に載りました。なんでも店の売り上げ金の中から偽札か偽コインを見分けたということらしいのです。よく気が付いたね、と皆でねぎらいました。

 見分けにはコツがあります。銀行に勤める友人が言うには、本物に触れることが一番の対策だそうです。毎日お金を数えていると、ふとしたお金の異常や違和感が鋭敏に養われるそうです。

 反対に、勉強として偽物から本物を見せると、これはひどいことになります。異常ばかり見続けると、本物さえ偽物に見えるそうです。ですから、見分けは本物に触れるところから始めるのが一番なのです。

 これは、お金に限らず、あらゆることに共通することで、本物に触れることが偽物を見分けることの最善の方法となります。聖書では、テモテの手紙3章に次のようなことばがあります。「聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です」(16節)

 私たちが信仰から迷い出ることのないように、私たちには聖書が規範として与えられています。繰り返し聖書を読んでいる、それだけで教えと戒めと矯正と義の訓練がなされているのです。聖書はこのように正しいものであり、霊的な書物です。世には優れた注解書や手引き書があります。しかし、直に聖書を読む方がはるかに勝っています。

 テサロニケ人への手紙第一521節に「すべてのことを見分けて、ほんとうに良いものを堅く守りなさい」という教えが書かれています。見分けることは、これからますます必要になってきます。

 先日、AIを用いたらどうなるのか、ということを検証した動画を見ました。その人の声を学習させ、用意した画像に、こちらで作った○○という文章を語らせると、その人が語っていないのに、その人の顔で、その声で○○という文が語られるのです。これはまいったと思いました。AIは完璧でした。作り物感がまるでなく、どう転んでもその人が語っているとしか思えません。これを見分けよ、といっても無理です。AIはそのレベルまで達しているのです。

 なじんだ顔の某さんが語る内容に第三者が手を加えると、声も顔も某さんだから、私たちは疑うことなく某さんがそう言っていると認識し、語られたことを行うでしょう。これは悪用されることが十分に考えられます。これをどうやって見分けるのでしょうか。今のところ、私は「本人に直接確認をとる」こと以外考えられません。

 これほど世の中は進んでいるのです。反キリスト、偽キリストが起こり、主の来られる時、再臨の日は近いと言われています。すべてのことを正しく見分けることができるよう祈っていきましょう。神の教会につながること、神のことばである聖書に触れ続けること、これが守りでありまた解決となります。

MIKOE NEWSから転載」 2023年9月6日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

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