2023年5月4日木曜日

原則 

 神さまというお方は、ご自身が定められた神のことば、あるいは聖書の原則に対して、ご自分もまたそれに従われます。それは、神のことばは地に落ちてはならないからです。あえてことばを超えて働く例外もありますが、通常はご自身で定められた働きの原則をお持ちで、その原則に従って、事を成し遂げることを旨としておられます。聖書は、その規範です。聖書に書かれていることに従って事は成り、誰であれ聖書の原則通りに行うなら、原則通りの実を結びます。

 私は23歳で結婚し、1年間、千葉県柏市の柏教会で牧会に当たった後、熊本教会に遣わされ、骨を埋める覚悟で赴任しました。着任してから23年が経ち、慣れてきたところで、鹿児島における教会形成の重荷を果たすべく、祈りとともに具体的な踏み出しを模索していました。

 その日、早天祈祷で改めて鹿児島の教会形成を語られ、時が来たと吟味した上で、牧師である夫が単身鹿児島に向かい、聖会会場を探しに行きました。そこから、月に1度教会のメンバーと共に車で鹿児島に向かい聖会を行うという形が出来上がりました。

 とはいえ、いくら待っても鹿児島の人は来ませんでした。アウトリーチをして、霊の戦いをして、私たちは待ちました。気が付けば1年がたち、さらに数カ月がたち、経済的な負担も限界まで来ていました。信仰の試しの期間であったと思います。

 そんな中、追い打ちをかけるように会場が借りられないという事態が起きました。どこを探しても会場がなく、ついに鹿児島教会の働きもここまでかと思いました。それでも、感謝していつも通り聖会を持ち、かねてからの霊の戦いを行い、語られた通り天文館通でトラクトを配布しました。

 そこからが、神の手でした。天文館通で、お母さんに連れられた女の子が具合悪そうにもどしているところに出くわしました。通り過ぎたのですが気になって戻り、「私は牧師です。お嬢さんのために祈らせていただけませんか」というと、何と「私もいやしを信じるクリスチャンです」とお母さんが言うではありませんか。そこから一気に話は進みました。お嬢さんは速やかにいやされ、懸案の会場予約もそのお母さんが手配してくださることになりました。問題は一気に解決したのです。

 迎えた翌月、そのお母さんの友人を含めて鹿児島聖会は20名を超える方々でにぎわいました。信徒0、礼拝場所もないところから、一日にしてこのような逆転と勝利の御手が動いたのです。しかも、何名かの方々は所属教会が遠くに移転するので、通う教会を探していたところだといい、来てもいいかというのです。信徒までできて、こうなればもう鹿児島教会の実質的なスタートだと言っても過言ではないでしょう。神のことばは成就しました。これは神がなされた奇跡です。

 なぜこういったことが起こったのか、それは難しいことではありません。行ったのはただ祈り、神さまから示されたことに従っただけです。しかし、これが神さまの原則でした。人間的な手段によらず、早天祈祷、霊の戦い、など神さまが導かれる原則を見つつ、一つ一つ地道に聞き従いを積み上げてきたのです。すると時が来て、人手によらず芽が出て実を結び、やがて豊かな収穫を刈り取るようになったのです。誰であっても、神のことばに従う、という神の原則にのっとり行うなら神さまは奇跡を現してくださいます。

 その後、熊本教会から鹿児島へ通ったいつものメンバーは全員、それぞれ開拓教会の牧師として、伝道師として立てられました。このような奇跡のみわざにあずかったことは、彼らにとってもきっと牧会生活の宝となっているでしょう。神のことばは必ず成就されます。その原則に従い、忍耐して神のことばにとどまるなら、あなたを通しても神は働き、ご栄光を現してくださいます。

MIKOE NEWSから転載」 2023年5月4日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

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