人を変えるお方
馬橋教会の新井宏二牧師は、化学出身であるそうで、大学生の私にこう語ってくださいました。「教会にいる人は、ビーカーのような人、この人はフラスコ、あの人はシリンダー、試験管とそれぞれいろんな形はしているけれど、そこに神さまの愛が注がれると、一様に化学変化を起こして中身が変わっていくのを見るんだよ」。それが牧師の醍醐味(だいごみ)だとばかりに教えてくださいました。
まさにその通り、イエス・キリストに出会うと人は必ず変わります。変わらない人は誰一人いません。これは世の人には考えられないことでしょう。しかし、断言できます。かつてツッパリをやっていた元カミナリ族の青年は、三浦綾子さんの『塩狩峠』を通してイエス・キリストに出会い、宣教師になって人生をキリストにささげました。これまで勉強などしたことのなかった青年は、しかし宣教地の言葉を学び、今や現地の人並みに話します。働きに必要な力は主が与えてくださるのです。
マーリン・キャロザーズ氏は、軍の規律を犯してFBIに逮捕された青年でした。酒やたばこ、お金や女性に魅力を感じていたごく一般的な徴集兵でした。家族の祈りによって、ある日彼は内側に語りかける迫りを受けて、イエス・キリストを自分の救い主として受け入れる招きに応答したのです。詳しい経緯は『獄中からの讃美』というミリオンセラーになった本をお読みください。チャプレンとして歩み、晩年は私たちの神学校の先生となり「すべての事について感謝する」というキリスト教の奥義を取り次ぐ働きをしてくださいました。しかもそれを実践している人で、マーリンさんの内には暗いところが一つもありませんでした。全身が輝いていて「プレイズ・ザ・ロード、ハレルヤ!」と常に喜びをあふれるまでに現し、地上にいながらあたかも天国に住んでおられるかのような人生を歩んでおられました。
また、聖書のパウロは生まれながらのローマ市民で、ガブリエル門下というエリート街道まっしぐらの優秀な青年でした。彼は主の弟子たちに対する脅かしと殺害の意に燃えて、この道の者であれば男でも女でも見つけ次第縛り上げてエルサレムに引いて来る許可をもらい、激しく彼らを迫害しました。ところが、ダマスコに来た時、主に出会うのです。
彼は「サウロ、サウロ。なぜわたしを迫害するのか」というキリストの声を聞きました。そして、キリストの名を、異邦人、王たち、イスラエルの子孫の前に運ぶという召命を受けました。一転して、迫害者から主のしもべへと変えられたのです。ペテロとともに、初代キリスト教界の双璧と言えるほどの働きをしました。
聖書にこのようなみことばがあります。「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。」(コリント人への手紙第二5章17節)
私たちに働くイエス・キリストの力は、素晴らしいものです。多くの例を挙げましたが、みな同じ人間だと思えないほど、180度違った人間になりました。しかもそのすべてが、神の栄光を現す者へと変えられています。キリストを信じるということは、今までの自分に死ぬということに等しいのです。古い人は過ぎ去り、私たちは、私たちを造られた神の計画にそった本来の自分の姿に帰ってゆくのです。
私たちは皆、罪を持って生まれてきました。そして、生きることと言えば罪の実を結ぶことばかりでした。人生に希望がありません。煩いがあり、病があり、最後に来るのは「死」です。誰もが絶望を感じています。
しかし、こんな私たちを、神は愛しておられるのです。なぜなら、あなたを愛する故に、神はあなたをお造りになったからです。罪の力から自力で抜けることはできません。だから、神は御子イエス・キリストを世に遣わし、この主の十字架の死によって、またその復活によって私たちが贖(あがな)われ、私たちが永遠に生きるようにしてくださったのです。
神の愛を知るなら、いわゆるその化学反応が起こると、人生は一変します。あなたは新しく造られた者となるのです。イエス・キリストを信じてみませんか。
MIKOE NEWSから転載」 2025年3月26日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/
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