2019年7月24日水曜日

金持ちは幸せか?

 聖書の福音書に、富める若人として知られる1人の役人が登場します。
 この人はイエスさまに「何をしたら永遠のいのちを受けることができますか」と問うた人です。
 イエスさまが律法を守ることを語ると、彼は「そのようなことはみな、小さい時から守っております」と答えました。イエスさまは彼を見つめ、いつくしんで言いました。「あなたには、まだ一つだけ欠けたものがあります。あなたの持ち物を全部売り払い、貧しい人々に分けてやりなさい。そのうえで、わたしについて来なさい」
 これを聞いて、彼は、悲しみながら立ち去りました。大変な金持ちだったからである、と聖書は記しています(ルカの福音書182123節)。
 私の知り合いにもお金持ちがいます。その人はお金があるのに貧しい生活を好み、極端にまでお金を使うことを嫌います。お金は一見、万能のように見え、お金を持つことが人生の勝利だと信じているのです。
 しかし、本当にそうでしょうか。イエスさまは、その後、エリコに住むザアカイの家に行きました。彼もまた大変な金持ちです。取税人の頭で皆の嫌われものでしたが意に介することなく、お金を追求する人生を送っていました。
 しかし、イエスさまが彼の所に来られたことによって彼は一変します。宴たけなわになった時、彼は、イエスさまに「主よ。財産の半分を貧しい人たちに施します。だましとった物は四倍にして返します」と宣言しました(同19章1~10節)。
 もしお金が本当に彼の心を満たしていたなら、このような変化は起こらないでしょう。イエスさまと出会ったことによってザアカイの心のよりどころは、お金からイエスへ移りました。
 彼は、本当に心を満たすキリストの愛に出会ったのです。お金では得られないもの、それはキリストイエスの愛ではないでしょうか。(イスラエル北野)

み声新聞2019年7月28日号(第1052号)より転載—

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