2018年4月18日水曜日


ペテロ

 何をしても憎めない人。そういう人が世間にはいるものです。イエスの弟子の筆頭であるペテロもその1人だと私は思います。
 イエスさまは十字架につけられる前夜、ご自分が、祭司長や律法学者たちによって捕縛されると弟子たちに語りました。ペテロは、「たとい全部の者があなたのゆえにつまずいても私は決してつまずきません」と言いました。ペテロは、自信満々でした。
 しかし、イエスさまは「まことに、あなたに告げます。今夜、鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言います」と語られました。
 「たとい、ごいっしょに死ななければならないとしても、私は、あなたを知らないなどとは決して申しません」ペテロはこう言いました。
 ところが、ふたを開けてみるとどうでしょう。弟子たちは皆、イエスを見捨てて散り散りに逃げ去ってしまいました。
 去りがたいペテロは、大祭司の家の中庭まで入って様子を窺っていました。すると女中が、あなたはイエスと共にいた、と言いました。ペテロは「何を言っているのかわからない」と否定しました。さらに別の女中が、次いで居合わせた人が問い詰めると、「そんな人は知らない」とついにのろいをかけて誓い始めました。
 するとたちまち鶏が鳴き、ペテロはイエスのことばに思い至り、出て行って号泣しました。
 ペテロは深く自分自身に失望しました。確かにペテロはイエスさまへの深い愛を持っていましたが、弱さ、を知りませんでした。イエスさまはそのことを教えられました。そして、ご自身の愛によって、後にペテロを建て上げられます。
 ペテロを愛された主は私たちをも愛し、弱さを強さへと変えてくださいます。号泣してもいい。イエスの愛はあなたをも立ち上がらせます。
(イスラエル北野)

み声新聞2017年4月22日号(第986号)より転載—

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