2023年5月13日土曜日

聖書という規範

 和田アキ子さんは、歌唱力に秀でたベテラン歌手として有名です。歌がお上手なだけでなく独自のキャラでバラエティー番組でも活躍しています。今は芸能界のご意見番という立ち位置におられますが、結構な苦労人だと聞いています。

 私も、和田アキ子さんは歌がお上手だと思っていました。ところが、ある時彼女が歌った「アメイジング・グレイス」を聞いて、私はここまで心に響いてこなかった「アメイジング・グレイス」は珍しいな、と思いました。「アメイジング・グレイス」は、ご存じの通り曲調が感動的で盛り上がります。そこに魂を入れるようにして皆さん内側から朗々と歌い上げます。ところが、その時の和田さんの「アメイジング・グレイス」はただ大きな声を出しているだけのように感じ、本当の歌詞の意味が分からないまま歌っているのでは、と思いました。この歌は有名なゴスペルで、多くの方が歌っています。魂のない歌がここまで空虚に感じるものだとは、思いもよりませんでした。

 それに引き換え、同じく歌手の本田美奈子.さんが白血病を克服し退院した日に歌った「アメイジング・グレイス」は、真に心を打つものがありました。ゴスペルは霊の歌です。ゴスペルを歌うということは、神に対して歌うというものです。神への畏敬、神への愛、神への感謝、これらが歌うべき内容で、神もまた私たちの歌を受け取ってくださいます。

 おそらく、和田さんの歌うゴスペルに魅力がなかったのは、神を歌っても肝心の神を知らない、ということにあるでしょう。ここにゴスペルと他の歌の違いがあります。ゴスペルは生ける神にささげる私たちの礼拝です。神との出会いと喜びに満ちています。神を抜きにしてゴスペルはありません。そこに神がおられるからこそゴスペルには力があるのです。

 テモテの手紙第二312節に次のような一節があります。「聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です」。これは、聖書の力、聖書の役割を語っています。聖書は、ずれていった所から私たちを引き戻し、あるべき所にあるよう矯正する力があるのです。

 若いころ、某国に聖書を持ち込むという働きに加わりました。当時、某国ではリバイバルが起こっていて、多くの人が救われてきました。しかし、圧倒的に聖書が不足している状況でした。すると、せっかく救われたのに聖書から学ぶ機会がないことで、教義を曲解したり異端に陥ったりするものが後を絶たなくなり、聖書を求める動きが広く起こってきました。

 また先日、ある精神科医が、YouTubeでキリスト教を語っていました。しかし、その内容は奇抜かつ支離滅裂で、どうしたらそう読めるのかと思うくらい、なっていませんでした。
 聖書の情報は知っていても、神さまを知らない、そのように思いました。聖書を解き明かすのは聖書によります。そして、それは正しい神理解に進ませます。聖書は、霊的な書物であり唯一の規範なのです。

 そして、信仰を矯正し立て上げることは、私たちに内住される聖霊さまがなさいます。聖書は、私たちが神の元へ行くためにあらゆることを矯正し、立て上げ、受け継がせる力があるのです。このことを知り、これを歓迎し、あなたもまた聖書という確かな土台に立ちましょう。その中で正しく神と出会い、神さまを知っていきましょう。 

MIKOE NEWSから転載」 2023年5月13日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

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