2021年2月25日木曜日

水上歩行

  世界で一番美しい風景に、ガリラヤ湖を挙げたいと思います。何度かイスラエルを訪ねましたが、その波打ちぎわで祈るといつも深いご臨在につつまれます。そして、この湖を歩いて渡った主イエスのことを思うのです。

 マタイの福音書15章に、それらのことが書かれています(2233)。5千人の給食という奇跡を行われたイエスさまは、弟子たちを舟に乗せて先に向こう岸に行かせ、集会を解散させてしまわれました。そして、祈るために、ひとりで山に登られました。

 一方、弟子たちの舟は既に陸から何キロメートルも離れていて、向かい風のため大荒れでした。夜中の三時ごろ、イエスさまは湖の上を歩いて、弟子たちのところに行かれました。弟子たちは、「幽霊だ」といっておびえてしまい、恐ろしさのあまり叫び声を上げました。イエスさまは、「しっかりしなさい。わたしだ。恐れることはない」と言われました。

 すると、ペテロは「主よ。もし、あなたでしたら、私に、水の上を歩いてここまで来い、とお命じになってください」と言いました。イエスさまは「来なさい」と言ってくださいました。そこで、ぺテロは舟から出て、水の上を歩いてイエスのほうに行きました。奇跡が起こったのです。

 ところがペテロは、風を見ると、こわくなり、沈みかけたので叫び出し、「主よ。助けてください」と言いました。イエスさまはすぐに手を伸ばして、彼をつかみ、「信仰の薄い人だな。なぜ疑うのか」と語られました。

 ペテロがイエスさまを見ている限りは、ペテロに水上を歩くという奇跡が起こりました。ところが、イエスとそのことばから目がそれた途端、彼は波を見て、現実を見て、沈みかけたのです。

 信仰は、奇跡を生じさせる土台です。そして、信仰は現状に打ち勝ちます。不可能を可能とさせるのもまた、信仰によります。目で見るところによるのではなく、神のことばに立つなら、奇跡は起こります。

 ペテロは、「来なさい」と語ってくださったお方をもっと信じるべきでした。彼は恐れに翻弄されてしまいイエスさまから、神のことばから目を離してしまいました。これが、失敗の理由です。神のことばは信仰の土台です。一心にこれを求め、神のみわざと栄光を見てゆきましょう。

MIKOE NEWSから転載」 2021年2月25日、リンク先:https://www.mikoe-news.com/

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